言の葉周遊(あきおの読書日記)

読んだ本、気になる言葉、詩を書いていきます

2020-01-01から1年間の記事一覧

「地球」を見つけた詩人・貘さん

私的詩読 山之口貘 「地球」を見つけた詩人・貘さん 歩き疲れては/夜空と陸との隙間にもぐり込んで寝たのである(生活の柄) この詩にあるような暮らしをしながら、貘さんは「地球」ととても親しくなる。 あの浮浪人の寝様ときたら/まるで地球に抱きついて…

詩のいろり 「髙良留美子詩集」を読んで │風景を踏み破る詩想│ 高良留美子さんを読む 畑 章夫 硬質な詩の中に女性を謳う。そして、社会にしっかり踏み込んだ詩を書いていく。そのスタイルに共感をもちながら読んだ。そして、詩論を読んで納得した。 「物を、…

第38回 詩のいろり テキスト 続鈴木志郎康詩集 思潮社 続 鈴木志郎康詩集を開いた。『家庭教訓劇怨恨猥雑編』『完全無欠新聞』と続く。鈴木が注目を浴びた「プアプア」詩の延長にあるのだが、少女、処女、陰唇、グングン、など猥雑な言葉やナンセンスな言…

詩集「吹き抜けた時」雑感

詩集「吹き抜けた時」 辻岡真紀子 出版 澪標 読んでよかった。気持ちのいい詩集だった。生きてきた時間を、生きている時代を抒情ゆたかに書く。その抒情は余白にぽつんと置くようにさわやかだ。 「おひとり様」「パセリっ娘」「本の虫」「愛読書」「書店」な…

ふうらのたより 3月

ふうらのたより NO2 2020年3月 スペースふうらでは、表現すること、楽しむことを、ゆるゆると、ウイルスにも気をつけながら、進めていきます。 みなさまもご自分の考える健康法で、気をつけつつ、楽しみつつ、お過ごしください。持病をお持ちのかた、ご…

「歴史の起点として福島を捉え直す」飯田哲也

飯田哲也さんのメッセージ。 東日本大震災・福島原発事故と今回のコロナと共通するものとして、こう述べている。 私もほぼ同感する。 >この国の根底にあるものの共通性です。その第1はこうした危機に際して国(政府や官僚組織)が機能不全を起こしてしまう…

「歴史の起点として福島を捉え直す」飯田哲也

「歴史の起点として福島を捉え直す」 3.11東日本大震災・福島第一原発事故から9周年、そして10年目にあたって isep所長 飯田哲也 「3.11」から丸9年、そして10年目に突入する本日、東日本大震災および福島第一原発事故の犠牲になり失われた人々とその遺族の…

第37回 詩のいろり へのお誘い - 詩を読む 詩を楽しむ - 詩をいろりにくべるように、語り合う時間です。 日 時:3月22日(日)午後2時~5時 場 所:スペースふうら 大阪市東成区深江北3-4-11 バーンユースック 1F ℡ 090-1223-7120 第一部 午後2時…

第37回 詩のいろり へのお誘い - 詩を読む 詩を楽しむ - 詩をいろりにくべるように、語り合う時間です。 日 時:3月22日(日)午後2時~5時 場 所:スペースふうら 大阪市東成区深江北3-4-11 バーンユースック 1F ℡ 090-1223-7120 第一部 午後2時…

私的詩読 鮎川信夫詩集

現代詩文庫「鮎川信夫詩集」を読んだ。多くの評論家や学者の方が、鮎川信夫について書かれている。この文は私の忘備録のようなものであることを、お断りしておきます。 おれたちの夜明けには 疾走する鋼鉄の船が 青い海の中に二人の運命をうかべているはずで…

2020年よろしくお願いします。 <あきおの近況と独り言> 昨年、1969年をテーマに書く機会がありました。当時ボクは16歳。半世紀という歳月が流れているのですね。「信じられない速さで 時は過ぎ去ると 知ってしまったら…」と、竹内まりやさんの歌…